文化の日に観るにぴったりの“ルーヴル美術館幻想”! 『フランコフォニア ルーヴルの記憶』短評

ロシアの巨匠アレクサンドル・ソクーロフ監督の映画を劇場で観るのは久々。
そして美術館が舞台といえば想い出すのは当然ロシアのエルミタージュ美術館
を舞台にした“90分ワンカット”に度肝を抜かれる『エルミタージュ幻想』!
だからこれももしかしてワンカットなのかとワクワクしていたら全然違った。
本作は、やはり一生訪ねることはきっとないであろうルーヴル美術館を主役に
建物が“見てきた”人類の芸術と戦争の歴史を3つの物語から紡ぐアート大作!

なんと今回はソクーロフ監督自ら出てきて(後姿だけ)ナレーションを務めるワ
狂言廻しとしてナポレオンや共和国の象徴たるマリアンヌの幽霊が出てくるワ
展示品をめぐる館長とナチ将校との友情まで描かれるワで実に意欲的な創り。
互いに殺し合いをしてるのに美術品は協力して守るだなんてなんという皮肉!
『エルミタージュ幻想』に較べてインパクトに欠ける分テーマはわかりやすい
まさに文化の日に相応しい映画だった…けどすいません実はちょっと寝てた!

francofonia

だって映像に吸い込まれるんだもの。

『フランコフォニア ルーヴルの記憶』(2015年・フランス=ドイツ=オランダ/カラー/5.1ch/ビスタサイズ/88分)
【監督】アレクサンドル・ソクーロフ(『マリア』『孤独な声』『ヒトラーのためのソナタ』『日陽はしづかに発酵し…』『セカンド・サークル』『ストーン/クリミアの亡霊』『静かなる一頁』『ロシアン・エレジー』『精神(こころ)の声』『マザー、サン』『モレク神』『牡牛座 レーニンの肖像』『エルミタージュ幻想』『ファザー、サン』『太陽』『チェチェンへ アレクサンドラの旅』『ボヴァリー夫人』)
【出演】ルイ=ド・ドゥ・ランクザン、ベンヤミン・ウッツェラート、ヴィンセント・ネメス、ジョアンナ・コータルス・アルテ
【配給】キノフィルムズ
【5段階評価】★★★☆☆
【鑑賞劇場】ユーロスペース(渋谷)
【鑑賞料金】1,200円(会員)